ハーメルンの神様 #18 ミルメコレオ

「戻っていて構わないよ」  柔らかく響く穏やかなバリトン――少年にかけられた、その声すら美しかった。  宝石のような少年の瞳は美しい人を映し、視線だけで返答すると静かに出て行った。  テーブルに着くよう促され、おずおずと...