目が覚めると、窓から見える太陽はすでに真上を過ぎていた。
――寝てしまった!
「ごめんなさい。起きていようと思ってたんですけど……」
表情は変わらなかったし、ぶっきらぼうな声だったけれど、配慮を感じる言葉を時々かけてくれる。あの組織よりよっぽど人間らしいのでは? と思いながら会話を続けていると、
「……どうして、知っている? 名前も、何をしているかも、居場所も、強いかどうかも」
彼がようやく興味を持ってくれた! でも、私にというより、情報が知られていることにという感じだ。まだ、もう少し――
「どうして知っているかは秘密ですけど、どうしてカロンさんを探していたか、なら言えますよ。」
なんとも言えない表情の彼に、気にせず続ける。
「カロンさんなら、銃とかナイフでも痛くないようにできますよね? それか毒でも苦しくないのがあれば……あ、シンプルに首絞めます? 気絶してからなら大丈夫な気がするんですけど――――」